ストレスホルモン・「コルチゾール」とは
画像引用:Wikipedia
コルチゾールとは
コルチゾールは、免疫力や新陳代謝など、全身のさまざまな機能を調節するステロイドホルモンです。また、体がストレスに反応するのを助ける上で非常に重要な役割を果たします。
ホルモンの一種で、主要エネルギーである炭水化物や脂肪およびタンパク代謝を制御します。そして、ストレスがかかることでコルチゾールの分泌が増加します。
医薬品などには、日本では「ヒドロコルチゾン」として記載されています。これは、ステロイド系の抗炎症薬としても使われます。
コルチゾールは、しばしば「ストレスホルモン」とも呼ばれます
ホルモンとは
ホルモンは、大まかに分けてペプチドホルモン、ステロイドホルモン、アミン(アミノ酸誘導体ホルモン)などがあり、内分泌系の情報伝達物質で、血液中に放出されます。
体の中の様々な情報のやりとりをする物質を、総称してホルモンと呼びます。
ホルモンには、100種類以上の種類があると言われています。
コルチゾールは、副腎皮質ホルモンの一種、ステロイドホルモンです。ステロイドホルモンは、「コルチゾール、アルドステロン、DHEA」などです。
コルチゾールが影響を与えるのは全身まで!
私達の身体には、ほぼすべての細胞にコルチゾールの受容体が含まれています。そのため、その細胞の種類に応じて様々影響を与えます。
コルチゾールは、値によって血圧・血糖値を高めたり、免疫機能の低下や不妊の原因になると言われています。
炎症を抑え、免疫疾患やアレルギー疾患などにも効果を発揮します。
記憶の形成にも関わり、さらに塩と水のバランスをコントロールします。
コルチゾールの血中濃度
コルチゾールの血中濃度は変化しています。一般的に、朝目が覚めた後、1日を通して低下します(概日リズム)。夜間に働く人は、時間が逆転しているため、コルチゾールの放出も変化します。
コルチゾールは、毎日の活動パターンに明確に関連しています。さらに、ストレスに反応して余分なコルチゾールが放出され、身体が適切に反応するのを助けます。
コルチゾールの分泌は、主に身体の3つの脳の部分である視床下部、下垂体、副腎によって制御されています。
コルチゾールが多すぎると…
長い期間にわたりコルチゾールの過多が続くと、「クッシング症候群」と呼ばれる状態になります。これは、副腎皮質刺激ホルモンを作り出す(コルチゾールの分泌を増加させる)腫瘍や、特定の種類の薬の服用など、さまざまな要因によって引き起こされる可能性があります。
コルチゾール過多によるさまざまな症状
- 不安、抑うつ、イライラなどの症状の気分変動
- 喉が良く乾く、頻尿。
- 丸く、真っ赤な顔
- 高血圧
- 骨粗鬆症
- アザや紫色の跡ができる
- 筋力の低下
- 体系のアンバランスさ。顔、胸、腹部の急激な体重増加に対し、腕と脚は細くなる
- 性欲の欠如
- 生理周期の不規則・頻度の減少・無月経
コルチゾールと精神疾患
コルチゾールの値が高かったり、機能に障害がある場合、不安やうつ病などの多くの精神疾患との間に大きな関連性があります。
この重要性はまだ明確に理解されていない現状があります。