瞑想法 その② マインドフルネス瞑想
~マインドフルネス瞑想とは~
- ”今この瞬間に集中すること”で瞑想の効果を得ることができる
- 戒律や宗教的な影響が少ない
- 現代社会で最も有名な瞑想法のひとつ
- 同じマインドフルネスでもやり方がいろいろある
マインドフルネス瞑想とは
今起こっている経験に集中し、注意をむけるプロセスを”マインドフルネス”と呼びます。
このプロセスは瞑想やほかのトレーニングを通して、発達させることができます。
このためになされるのが、マインドフルネス瞑想です。
マインドフルネスの語義として
「今この瞬間の体験に意図的に意識を向け、評価をせずに、とらわれのない状態でただ観ること」
とあります。
マインドフルネス(mindfulness)という言葉は、パーリ語・サティ(sati)から翻訳された言葉です。
このサティは、仏教の幾つかの宗派の伝統において大切な意味を持っています。
仏教の教えの中では、マインドフルネスは、完全なる苦悩からの解放、そして悟りへだんだんとみちびかれるための”自己認識”・”智慧”を発達させることに役立てられています。
マインドフルネスの近年の流行の流れは、マサチューセッツ大学医学大学院教授であり、マインドフルネスセンターの創設者・所長ジョン・カバット・ジンから広まっていきました。
ジョン・カバット・ジン
彼は禅、ヨガ、ヴィパッサナー瞑想の実践経験があり、そこから影響を受けています。
彼の教えたマインドフルネスストレス低減法は、瞑想とハタ・ヨガを組み合わせています。
大学教授によって広まっていることからか、マインドフルネス瞑想は多くのデータが示されており、科学的根拠に基づいて伝えられています。
そのためほかの瞑想法よりも多くの人に受け入れられやすいものとなりました。
マインドフルネス瞑想は、うつ症状の緩和、不安や心配・ストレスなどを低減させるとしています。
なかには、ドラッグの中毒者への治療の一環として用いられたこともあるそうです。
心の健康の問題を軽減したり、日常を健やかに過ごすための方策としても親しまれています。
グーグル、フェイスブック、インテルなどの企業の社員もマインドフルネスを取り入れているようです。
日本でも有名なのはこのマインドフルネス瞑想ではないでしょうか。
マインドフルネス瞑想のエクササイズ
マインドフルネス瞑想は毎日10分程度の瞑想から始めるのが好ましいとされています。
様々なやり方があり、
体の感覚に注意を向ける ボディスキャン瞑想
五感をつかって味わう瞑想 マインドフル・イーティング
雑念をはらう書く瞑想 ジャーナリング
歩くことに集中する ウォーキング瞑想
聞こえてくる音に集中する マインドフルリスニング
などなど。
マインドフルネスはとにかく、「今この瞬間に体験していること」に集中します。
基本のマインドフルネス瞑想は、次の3STEPです。
➀姿勢を整える
座った状態から背筋を伸ばす。
②呼吸を整える
目を通して鼻呼吸をし、おなかの膨らみ・凹みの動きにひたすら集中・観察する。
③心を整える
雑念がよぎったときは、それはそれとし、感じた後、また呼吸に意識を向けなおす。
10分~30分程度で終了します。
マインドフルネス瞑想の効果や目的
マインドフルネス瞑想は、マインドフルネスストレス低減法などもある通り、ストレスの緩和・リラックス・精神の安定などの効果が期待できます。
ヴィパッサナー瞑想は悟りの領域まで進み、戒律なども設けられており、考え方なども少し変わることが予想されますが、
マインドフルネス瞑想はあくまでも精神的な問題を取り除き、日常を生きやすくすることが目的であるといえます。
マインドフルネス瞑想は他にも、
- 集中力の向上
- 免疫機能の向上
- 思いやり・共感性の向上
- ダイエット効果
などの効果が期待できます。